ベルギー前国王の隠し子に「王女」の称号 法廷闘争に勝利

Delphine Boël leaves court in Brussels on 10 September 2020

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画像説明, ベルギーの前国王アルベール2世の隠し子のボエル氏は、異母きょうだいと同じ王族の権利と称号を求めてきた(10日、ブリュッセル)
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ベルギーの前国王アルベール2世(86)の隠し子でベルギー人の芸術家デルフィーヌ・ボエル氏(52)が、異母きょうだいと同じ王族の権利と称号を求めて起こした裁判で、ベルギー・ブリュッセルの控訴裁判所は1日、ボエル氏を「王女」として正式に認めた。

裁判所の決定を受け、ボエル氏は「王女」の称号を使用できるようになる。

また、ボエル氏と2人の子どもは、アルベール2世と同じザクセン=コーブルクの姓を名乗ることができる。

アルベール2世が死去した場合には、フィリップ現国王とアストリッド王女、ロラン王子の3人と共に遺産の一部を相続することとなる。

地元紙「De Standaard」によると、アルベール2世は裁判費用340万ユーロ(約4億1900万円)を支払わなければならない。

Delphine Boël (L) and former King Albert II (R)

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画像説明, デルフィーヌ・ボエル氏(左)は長い間、ベルギーの前国王アルベール2世が実の父親だと主張してきた

ボエル氏の弁護人は記者団に対し、同氏は裁判所の判断を「喜んでいる」と述べた。

また、「法廷闘争での勝利は、決して父親(アルベール2世)の愛情の代わりにはならない。だが、正義を求める気持ちを呼び起こすものだ」、「同様の試練を経験してきたもっと大勢の子どもたちが、試練と向き合う強さを見つけられるかもしれない」と述べた。

ボエル氏は10年以上にわたり、アルベール2世が自分の父親だと主張してきた。

裁判所に命じられたDNA検査で親子関係が証明され、アルベール2世は今年1月、ボエル氏を不倫によってできた実の娘だと認めた。

ベルギー王室の「隠し子騒動」

アルベール2世は1993年に兄ボードゥアン1世が62歳で亡くなったため国王となった。

ボエル氏の母親シビル・デ・セリス・ロンシャン女男爵は、アルベール2世が即位する以前の1966年から1984年まで、18年にわたり不倫関係にあったと主張している。また、ボエル氏が幼い頃は一緒に過ごしたこともあるとしている。

アルベール2世に隠し子がいるといううわさが最初に浮上したのは1999年で、妻パオラ妃の非公認伝記で明らかになった。

ボエル氏がアルベール2世が自分の父親だと表立って主張したのは、2005年に受けた取材が最初だった。

2013年、アルベール2世は健康上の理由で生前退位。それにより不訴追特権を失ったため、ボエル氏は認知訴訟を起こした。

アルベール2世は当初、裁判所が求めるDNA検査に抵抗したものの、裁判所が昨年5月にDNA検査を1日拒否するごとに5000ユーロ(60万円)の罰金を支払うよう命じ、検査に至った。

ベルギーは立憲君主国で、国王は儀礼的な役割を担っている。

1969 archive photograph of Princess Paola of Belgium (later Queen Paola of Belgium) and Prince Alfred of Belgium with their children, Princess Astrid of Belgium (left), Prince Laurent of Belgium (centre), and Prince Philippe of Belgium

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画像説明, アルベール2世とパオラ妃の間には、フィリップとロラン、アストリッドの3人の子どもがいる。写真は1969年、リエージュ公時代のもの
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アルベール2世とは

  • 1934年に、国王の次男として生まれる。王位継承権は2位だった
  • 1959年、イタリア公爵家のパオラ・ルッフォ・ディ・カラブリアさんと結婚
  • 2人の間には2男1女の3人の子どもがいる
  • 兄ボードゥアン1世の死を受け、1993年8月にベルギー国王となった
  • 2010~2011年にベルギーが政治的空白に陥った際には、立憲君主の役割の一環として政治に介入した
  • 2013年に生前退位
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