ホンダ、上場約70年で初の最終赤字 2026年3月期

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ファアレア・マスード・ビジネス記者
日本の自動車大手ホンダが14日発表した2026年3月期の連結決算は、売上収益が前年比0.5%増の21兆7966億円、最終損益は4239億円の赤字だった。電気自動車(EV)市場への投資が期待通りの成果を上げられず、上場から約70年で初めて赤字を計上した。
EV需要はホンダの予測ほど伸びず、同社はEVの生産目標の一部を撤回し、コストを抑えるために価格の安い中国から部品を調達する方針を示した。
ホンダは損失拡大について、アメリカの政策変更も要因だとした。同国は、国内消費者がEVを購入する際の税制優遇措置を廃止し、新たな関税を導入するなどした。
アメリカでは、EV購入者は最大7500ドル(約120万円)の税額控除を受けられていたが、昨年9月にドナルド・トランプ米大統領がこれを廃止した。
また、トランプ氏が昨年導入した、外国から輸入する車や自動車部品への関税は、税率が25%から15%に引き下げられたものの、一部の主要メーカーの収益を圧迫した。
ホンダは1957年の上場以来、長年にわたり成長を続け、日本第2位の自動車メーカーとなった。複数のアナリストは、その巨大な事業規模と伝統的な体質が、EV需要の急激な変動に迅速に対応するのを難しくしているとの見方を示した。
ホンダは14日、今後は好調な二輪事業や金融サービス、ハイブリッド車の製造に注力する方針発表した。
その中で同社は、「さらなる成長戦略を描く市場」として、北米、日本、インドを挙げた。一方で、カナダでのEV・バッテリー生産計画は凍結するとした。
三部敏宏社長は、2030年までに新車販売の2割をEVとする目標を白紙にすると表明。
さらに、2040年までに全車種をEV化する目標も取り下げるとした。
ホンダは、2027年3月期のEV関連の損失を5000億円と見込んでいる。
「厳しい節目」
「ホンダにとっては厳しい節目だが、驚きではない」と、英証券会社AJベルの財務分析責任者ダニー・ヒューソン氏は言う。
「多くの老舗自動車メーカーと同様に、ホンダはドライバーが急速にEVへ移行することに賭けた。だが、世界の流れが変わったことで、その読みが外れた」
ヒューソン氏は、政治情勢や生活費、中国企業との競争が、ホンダに対しEV事業計画の見直しと「コスト受け入れ」を迫ったと述べた。
アメリカ・イスラエルとイランとの戦争に伴うガソリン価格の高騰により、ここ数カ月はEV需要が高まっているものの、「ホンダのような規模の企業にとって、即座に対応するのは容易ではない」とも、ヒューソン氏は指摘した。
ヒューソン氏は、市場には今後もさらなる「紆余(うよ)曲折」が待ち受けており、状況は厳しさを増す可能性があるとみている。





